SSブログ

双調平家物語 既刊は読破 [読書録]

双調 平家物語〈14〉治承の巻2(承前)・源氏の巻

双調 平家物語〈14〉治承の巻2(承前)・源氏の巻

  • 作者: 橋本 治
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2006/12
  • メディア: 単行本

忙しい、忙しいと言いながら、そして実際忙しいんですが、
本だけは読んでるんですよね。
そんな暇あったら仕事せい・・という声も聞こえてきそうですが、
唯一の趣味なのでお許しください。

ほんとはブログに、読んだ本の感想は短くても
すべて書き込もうと思っていました。
実際、この「双調平家物語」も3巻までは1冊ずつアップ
してたんですが、やっぱり面倒臭くなり、
14巻まで読破するのが先になってしまいました。
と、いうことで、4巻から14巻までの感想。

日本の政治?というか権力構造の原点が平安時代にある
というのが、橋本治の言いたいことなのかもしれません。
なんとなくですが、私の感覚だと平安時代以前って、
今の日本に直結していないというか、
中国を模した王朝というものから脱した鎌倉以降が
日本文化の礎みたいな思いがありました。
が、どうやらそうでもなさそうだ
という感じは確かに受けました。

私が「平家物語」に期待していたものは、
ひとつは軍記ものとしてのかっこよさ。
確かに戦闘シーンはなかなか!
為朝、義平が今のところの双璧か。
戦闘場面でも、鎧甲冑の詳細な説明が入るのが
ちょいとみやびです。
でも、戦闘シーン、圧倒的に少ないんですよね。

もうひとつは「哀れさ」。
義朝が、庇護を求めてきた父、為義を見殺しにするところとか、
為義の子どもたちの行く末など哀れの一言
(て言うか為義は踏んだりけったりの人生です)。
反対に期待していた祇王とか仏御前のエピソード、
小督のエピソードなんかはほとんど同情できず。
袈裟御前と盛遠の話は、盛遠の馬鹿っぷりが腹立たしい。

そのほかの感想としては・・・
肝心の?清盛は、頭がいいんだか、悪いんだか、
人がいいんだか、悪いんだか、よく分かりません。
ヒーローのいない物語です。

びっくりしたのは藤原頼長などの男色ぶり。
ずっと日本では男色はタブー視されてなかったというのは
聞いていましたが、うーん、こいつはちょっと・・・。
寵愛というのは女性だけでなく男性にも適用されて、
それによって出世の道が開いたり、閉ざされたり。
すごいです。

とは言え、14巻では、以仁王の乱と頼朝挙兵まで。
富士川の戦いもまだだし、まだ清盛も生きています。
15巻、いつ出るんだろう?
そしていつまで続くんだろう?


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:資格・学び

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。